寿都町長、核ごみ調査応募表明=神恵内村も受け入れへ―最終処分地選定・北海道

政治・外交

高レベル放射性廃棄物(核のごみ)最終処分地選定をめぐり、北海道寿都町の片岡春雄町長は8日午後に同町で記者会見し、第1段階の「文献調査」に応募する考えを正式表明した。同じ北海道の神恵内村も9日に調査受け入れを表明する見通し。長年こう着状態だった最終処分地問題は一歩前進した。ただ、風評被害に対する住民の懸念は根強く、賛否は割れている。

文献調査への応募表明は、2007年の高知県東洋町以来で、国が17年に処分適地を示した「科学的特性マップ」の公表後初めて。選定には自治体が自ら応募する方法と、政府の申し入れに応じて調査を受け入れる仕組みの二つがある。

片岡氏は会見で「住民や産業団体への説明会も終わり、調査応募を本日決意した」と述べた。8日の町議会全員協議会は賛否が伯仲したものの、最終的に議長が「町長の政治判断を尊重する」と明言。町長は一定の地元理解が得られたと判断した。

処分問題について片岡氏は「国、都道府県、各市町村で議論の輪を広げることが大事だ」と指摘。調査受け入れで国から得られる最大20億円の交付金については「将来にわたり効果のある投資に使う」と説明した。

一方、神恵内村は8日午前、臨時議会を開き、文献調査への応募を求めた地元商工会の請願を賛成多数で採択した。

高橋昌幸村長は臨時議会後に会見し、「結果は尊重しなければならない。近いうちに自分の考えを表明する」と述べ、調査に応じる考えを事実上示した。9日に議員協議会を開き説明する。

8日の応募表明を見送った理由について高橋氏は「村民に対して説明する機会が必要だ」と述べ、判断留保に理解を求めた。

核のごみ最終処分地選定調査への応募をめぐり、記者会見した北海道神恵内村の高橋昌幸村長(写真左)と北海道寿都町の片岡春雄町長核のごみ最終処分地選定調査への応募をめぐり、記者会見した北海道神恵内村の高橋昌幸村長(写真左)と北海道寿都町の片岡春雄町長

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