回し飲み文化に注意報=沖縄・宮古島の「オトーリ」―県警戒・新型コロナ

社会 暮らし

人口10万人当たりの新規感染者数の割合が、東京都を抑え17日間連続1位となっている沖縄県。先島地方の宮古島市(人口約5万5000人)では10月に入って、繁華街から感染が拡大している。島には「オトーリ」と呼ばれる独特の酒の回し飲み文化があるが、県はこのほど、これが感染拡大の一因になり得るとして「注意報」を出し、控えるよう促した。

オトーリは、宴席や祝いの席で参加者が一つのグラスを使って、次々に泡盛を回していく飲み方。宮古島では琉球王国時代から伝わるとされる。

7月末にクラスター(感染者集団)が発生した奄美地方の与論島(鹿児島県与論町)では、島外から持ち込まれたウイルスが回し飲みをきっかけに拡大したとみられ、焼酎を回し飲むオトーリに似た風習「与論献奉」が原因と指摘された。

沖縄県では9月5日までの独自の緊急事態宣言が終了した後、新規感染者は比較的抑制され、離島での感染拡大も落ち着いた状況が続いていた。しかし10月9日以降、宮古島で28人の感染が判明。県は与論島の例も念頭に14日、宮古島の夜の繁華街を対象に注意報を発令し、19日には対象を県全体に拡大した。

宮古島で居酒屋を経営する男性(50)は、「うちでは徹底して禁止しているが、他で(感染者が)出れば飲食業全体で大打撃。注意報ではなく警報にして、もっと意識を高めてほしい」と危機感を表す。

発令の背景には、宮古島市が沖縄本島から約300キロ離れ、重症者を搬送する場合に時間がかかるなどの事情がある。下地敏彦市長は「会食には対策を徹底した店を利用してほしい」と呼び掛けている。

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース 健康・医療 暮らし 社会 日本 東京都 沖縄