学術会議問題「明らかな違法」=任命拒否された教授ら会見

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日本学術会議が推薦した会員候補6人を菅義偉首相が任命しなかった問題をめぐり、任命を拒否された早稲田大の岡田正則教授(行政法)や立命館大の松宮孝明教授(刑法)らが23日、日本外国特派員協会(東京都千代田区)で記者会見し、「任命拒否は明らかな違法行為だ」と政府の対応を批判した。

会見には、任命されなかった京都大の芦名定道教授(キリスト教学)と東京慈恵会医科大の小沢隆一教授(憲法)がオンラインで参加。東京大の加藤陽子教授(日本近代史)と宇野重規教授(政治思想史)はメッセージを寄せた。

岡田氏は任命拒否を「違憲、違法と言わざるを得ない。会員の適否を政治権力が決められれば学術会議の独立性は破壊される」と強調。松宮氏は、政府が任命拒否の根拠として憲法15条の公務員の選定・罷免権に言及していることに触れ、「憲法に基づき今後どの様な公務員でも自由に選べると宣言したということ。菅首相は独裁者になろうとしているのか」と訴えた。

小沢氏は「(任命拒否は)学術会議の目的と職務を大きく妨げる。早く撤回されなければならない」と主張。芦名氏は「今回の任命拒否は、日本の科学技術のあり方を政府が介入してコントロールしようという流れの中で問題化した」と述べた。

宇野氏は寄せたメッセージの中で「民主的社会を支える基盤は多様な言論活動。それを抑圧すれば、社会は真理への道を自ら閉ざしたことになる」と指摘した。加藤氏は「官僚による科学への統制と支配は、国民の幸福を増進する道ではない」とした。

日本学術会議の会員候補任命拒否問題で、記者会見する早稲田大の岡田正則教授(右)と立命館大の松宮孝明教授=23日午後、東京都千代田区日本学術会議の会員候補任命拒否問題で、記者会見する早稲田大の岡田正則教授(右)と立命館大の松宮孝明教授=23日午後、東京都千代田区

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