与党、歳出圧力じわり=早期解散の可能性にらみ?

政治・外交

2020年度第3次補正予算案と21年度予算案の編成に向け、与党内で積極的な財政出動を要求する声が強まってきた。10万円支給に続く現金給付第2弾が必要との意見が出ている。永田町では、年明けから間を置かない衆院解散を想定し、国民へのアピール材料づくりを始めたのではないかと臆測を呼んでいる。

公明党の竹内譲政調会長は6日、加藤勝信官房長官と首相官邸で会談し、新型コロナウイルスの流行長期化を踏まえ、「受験生等支援給付金(仮称)」の新設を提唱した。大学受験・就職活動に取り組む高校3年生と浪人生を対象に、1人2万円を一律支給する内容だ。支給額は大学入学共通テストの受験料を参考に設定したという。

これに触発されたかのように、14日には自民党若手の長島昭久、武部新、渡嘉敷奈緒美各議員らが菅義偉首相と官邸で面会。「消費をもう一度呼び起こすべきだ」として、国民1人当たり5万円を無条件で支給するよう申し入れた。

高校生らへの給付をめぐっては、政府・自民党内で当初、「苦しいのは若者だけではない」(閣僚経験者)と否定的な声が強かった。しかし、公明党重視の首相の意向もあってか、与党は水面下で協議をスタート。公明党幹部によると、現在は支給対象を絞らず、「より広く困窮世帯に行き渡る給付」の実現に向けて協議が続いている。

5万円給付も自民党内は「スタンドプレー」(政調幹部)と冷ややかな反応が多かった。ただ、申し入れたのは二階俊博幹事長率いる二階派の若手ら。首相も「そういう方向で頑張る」と前向きな反応を示したとされ、「3次補正編成で議論になる」(同派幹部)との見方は消えていない。

政府・与党内では11月中旬から追加経済対策の検討を正式にスタートし、12月11日にも3次補正を閣議決定する日程が取り沙汰されている。閣僚の一人は「与党が歳出圧力を強めるのは衆院解散のにおいをかぎつけたからでは」と指摘。野党も「公明党がばらまきを求めるのは選挙が近いときだ」(立憲民主党幹部)と身構えている。

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