菅首相訪米、解散戦略に影響も=1月なら困難の見方

政治・外交

米大統領選で政権交代が確実になったことが、菅義偉首相の衆院解散戦略に影響しそうだ。解散時期をめぐり来年1月召集の通常国会冒頭が選択肢の一つとされているが、首相は初訪米・日米首脳会談の時期について、同月20日の大統領就任式以降を軸に検討しているためだ。

政府・与党は通常国会に、新型コロナウイルス対策などを盛り込んだ2020年度第3次補正予算案と21年度予算案を提出する方針。首相が「冒頭解散」に踏み切る場合、1月早々に召集し、3次補正を処理して解散するとのシナリオが想定される。

菅内閣の支持率は、発足当初の高水準ではないものの、依然として5割以上を維持。自民党内には「予算委員会での首相答弁はおぼつかなかった。通常国会を無傷で乗り切るのは難しい」(閣僚経験者)として、冒頭解散への期待は消えていない。

ただ、冒頭に解散する場合、21年度予算案の成立が4月以降にずれ込み、コロナ禍で深刻な打撃を受けた経済の再生が立ち遅れる恐れが出てくる。首相訪米後の解散となると、予算審議日程がさらに遅れることになる。自民ベテランは「常識的に考えれば訪米と冒頭解散は両立しない」との見方を示した。

これに関し、自民党の二階俊博幹事長は9日の記者会見で「訪米と解散は関係ない」と述べ、外遊日程は解散の判断を制約しないと指摘した。

東京や北海道を中心に、感染者が再び増加していることもネックだ。自民中堅は「年末年始を過ぎれば重症者が増えるかもしれない。選挙なんてやっていたら大変なことになる」と指摘。党幹部は「有権者から総スカンを食らう」と述べた。

一方、小選挙区での候補者一本化が遅れている野党は、冒頭解散をけん制している。立憲民主党の安住淳国対委員長は記者団に「年が明けたらいつ選挙があってもいいように共闘を進める」と強調した上で、「『日本学術会議問題を追及されて支持率が下がるから今のうちにやっておけ』というのは党利党略だ」と批判した。

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