「助かる命、助けられなくなる」=コロナ急拡大に危機感―厚労省助言組織

社会 暮らし 政治・外交

新型コロナウイルス対策を助言する厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」(座長・脇田隆字国立感染症研究所長)が24日、会合を開いた。「地域によっては急速な感染拡大が見られる。このままの状況が続けば、医療提供体制などに重大な影響を生じる恐れがある。助けられる命が助けられなくなる」との見解をまとめた。

この日の会合では、感染者1人が平均してうつす人数「実効再生産数」について、全国では感染拡大を示す「1」を超える1.30(5日時点)との推定値が示された。前回19日の会合で公表された1.31(1日時点)と同水準。各地の推定値(7日時点)は北海道1.15、東京1.67、愛知1.40、大阪2.24などだった。

全国の新規感染者数は、23日までの1週間で1万4919人増えた。増加人数は2週間前の2倍超となり、「過去最多の水準」となった。

専門家組織は、感染者増が顕著な北海道や首都圏、関西圏、中部圏では、予定した手術や救急患者の受け入れが制限される事例もあると指摘。病床や人員の増加も簡単には見込めないとして、「各地で新型コロナ診療と通常医療の両立が困難になり始めている。このままの状況が続けば助けられる命が助けられなくなる」と強い危機感を示した。

脇田座長は会合後の記者会見で、医療提供に困難が生じている地域について「重症者も増えており、接触機会の削減が必要だ」と強調した。

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース 健康・医療 暮らし 社会 (社会)保健衛生医療・社会保障行政 日本