豊洲のマグロ・ウニ、ネットで身近に=巣ごもり向け販売強化―競り人ら

経済・ビジネス

全国各地の魚介類が集まる東京・豊洲市場(江東区)の水産業者が、高級すし店でも使われるクロマグロやウニなどの一般向けインターネット販売を本格化させている。新型コロナウイルス流行の長期化により、巣ごもり消費が定着。取扱量日本一を誇る魚市場の、料理人などプロでないと入手が難しかった魚を家庭で楽しめると人気が高まっている。

すし店や鮮魚店などプロが仕入れをする豊洲市場の売り場には、一般客は入場できない。コロナ禍で急速に普及したネット通販を活用し、「豊洲直送」の魚を家庭で食べてもらおうと、同市場でマグロの競りなどを行う卸業者や、仲卸業者が一般向けにも販路を拡大している。

マグロの競り人を抱える同市場卸会社の中央魚類は、会員数約70万人で電子商取引(EC)サイト「豊洲市場ドットコム」などを運営する企業である食文化と業務提携し、魚介類の販売を強化。同サイトでは、仲卸業者の山治なども協力し、競り落とした国産マグロのブロックや木箱に入ったウニのほか、生食用のホタテやイクラ、ボイルしたカニといった多彩なメニューをそろえている。

水産物の需要が高まる年末年始に向け、高級店でしか味わえない生鮮の青森県大間産クロマグロの赤身とトロのさくを、「豊洲のせり人厳選」として11月下旬から初めて販売。中央魚類の伊藤晴彦社長は、食文化が展開するインターネット交流サイト(SNS)などを通じて「競り人のお薦めや旬の魚の情報を豊洲から広く発信していきたい」と魚市場直結の強みをアピールする。

豊洲市場の約480業者で組織する仲卸団体の東京魚市場卸協同組合は今年5月、豊洲の魚を一般向けに販売するサイト「いなせり市場」をオープンした。同組合はIT企業と連携し、既に飲食店向けの仕入れサイトを展開していたが、コロナの影響で外食需要が落ち込んだこともあり、一般向けにも力を入れている。

いなせり市場では、仲卸が目利きをして選んだサバやキンメダイ、イカといったその日のお薦めの魚介類を詰め合わせた家庭向けの鮮魚セットなどを販売。魚のさばき方も動画で紹介し、リピーターも増えているという。仲卸の横田繁夫・大元商店社長は「食のプロが使う魚のおいしさを自宅で味わってほしい」と話している。

ネット販売の「いなせり市場」向けに仲卸が目利きをした鮮魚セット=14日、東京都江東区の豊洲市場ネット販売の「いなせり市場」向けに仲卸が目利きをした鮮魚セット=14日、東京都江東区の豊洲市場

プロ向けのマグロやウニなどを取りそろえる「豊洲市場ドットコム」をアピールする担当者ら=17日、東京都江東区の豊洲市場プロ向けのマグロやウニなどを取りそろえる「豊洲市場ドットコム」をアピールする担当者ら=17日、東京都江東区の豊洲市場

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