コロナで膨張、今年度歳出175兆円=GoTo延長に1兆円―3次補正を閣議決定

政治・外交

政府は15日午後の臨時閣議で、2020年度第3次補正予算案を決定した。新型コロナウイルス感染症の拡大防止策や収束後を見据えた経済構造の転換などに支出する。感染の再拡大で2番底が懸念される景気を下支えするため、3度目の大型の財政出動に踏み切り、20年度歳出総額は当初予算の約1.7倍の175兆6878億円に膨らんだ。

需要喚起策「Go To」キャンペーンでは、全国一斉の一時停止を決めた観光支援の「トラベル」延長に1兆311億円を、飲食店支援の「イート」延長には515億円をそれぞれ計上した。

3次補正案の一般会計の追加歳出は21兆8353億円で、過去に計上した経費の減額分などを差し引いた総額は15兆4271億円。追加歳出のうち、8日に決定した追加経済対策の関連経費は、感染拡大防止策が4兆3581億円、経済構造の転換が11兆6766億円、防災・減災などは3兆1414億円となる。

具体的には、医療機関の病床確保を後押しする緊急包括支援交付金を1兆3011億円追加。自治体のコロナ対策の財源となる地方創生臨時交付金を1兆5000億円上積みするほか、ワクチン接種や検査の体制整備に8204億円を充てる。

また、脱炭素化の技術開発を支援する基金の創設に2兆円、業態を転換する中小企業向けの「事業再構築補助金」の創設に1兆1485億円をそれぞれ盛り込んだ。大学の研究を支援するファンド創設に5000億円を計上し、政府が保有する金の売却で財源を捻出する。

歳出が増加する一方、企業業績の悪化や消費低迷などが響き、20年度の税収見通しは当初予想を8兆3880億円下回る55兆1250億円にとどまる。このため、3次補正案では赤字国債を含む22兆3950億円の新規国債を追加発行して財源を確保する。

政府は、3次補正案と、21日に閣議決定する予定の21年度予算案を「15カ月予算」として一体編成。年明けの通常国会に提出する。加藤勝信官房長官は15日午後の記者会見で「民需主導の成長軌道に戻していくことが重要だ」と強調した。

臨時閣議に臨む菅義偉首相(中央)ら=15日午後、首相官邸臨時閣議に臨む菅義偉首相(中央)ら=15日午後、首相官邸

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース 財政 日本