案里被告に懲役1年6月求刑=検察「前代未聞で悪質」―参院選大型買収・東京地裁

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昨夏参院選をめぐる大型買収事件で、公選法違反(買収、事前運動)罪に問われた参院議員、河井案里被告(47)の論告求刑公判が15日午後、東京地裁(高橋康明裁判長)であり、検察側は「前代未聞の極めて悪質な犯行」として懲役1年6月を求刑した。

論告で検察側は、選挙を取り仕切り、買収事件を差配したのは夫で衆院議員の元法相、克行被告(57)=同罪で公判中=だったとした上で、「案里被告も直接意を通じていた」と指摘。「当選目的の動機は身勝手で、選挙の公正さに対する国民の信頼を失墜させた」と批判した。

さらに、現金受領を認めた地元議員らの証言について、「自分に不利な内容も含まれており、いずれも信用できる」などと主張。案里被告は現金提供を当選祝いや陣中見舞いだったなどとしているが、検察側は「他の証言や供述と矛盾しており、明らかに虚偽だ」と述べた。

事件では現金を受領した議員らがいずれも起訴されていない。弁護側の「不起訴を約束して供述を得た」との主張については、「何ら証拠に基づかない上、議員らはそうした約束の存在を明確に否定している」とした。

夫妻の公判は分離して審理されており、案里被告の公判は23日に弁護側が最終弁論し、先に結審する。判決言い渡しは年明けとなる見通し。

起訴状によると、案里被告は昨年3~6月、克行被告と共謀し、広島県議ら5人に参院選での投票や票のとりまとめなどの選挙運動を依頼。報酬として現金計170万円を提供したとされる。

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