陸上イージス代替艦導入=「敵基地攻撃」議論は棚上げ―閣議決定

政治・外交

政府は18日の閣議で、導入を断念した陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の代替策として、「イージス・システム搭載艦」2隻を新造する方針を決めた。巡航ミサイルなどに対応する迎撃ミサイル「SM6」を新たに搭載する方向だ。

岸信夫防衛相は閣議後の記者会見で「閣議決定に基づき、国民の命と平和な暮らしを守り抜くため、引き続き着実に防衛力の強化を図っていく」と述べた。

政府は2017年末に陸上イージス導入を決定。北朝鮮を念頭に、「24時間365日」のミサイル警戒網実現が目的だった。しかし、代替艦2隻では船の点検や乗組員の休息が必要で、常時警戒は難しい。船の稼働率向上や運用する海上自衛隊員の負担軽減に向け、防衛省は21年度予算案に調査費17億円を計上。船の設計や詳細な装備について検討する。

安倍晋三前首相は6月の記者会見で、陸上イージスの配備断念を契機に、日本を標的とする攻撃を相手国領域内で阻止する「敵基地攻撃能力の保有」を検討する考えを示した。退陣表明後の9月には「年末までにあるべき方策を示す」とする談話を出した。

これに関し、閣議決定文書は「抑止力の強化について、引き続き政府において検討を行う」との表現にとどめ、期限も区切らなかった。公明党が能力の保有に反対していることが背景にあり、議論は事実上棚上げされた形だ。

閣議に臨む(左から)茂木敏充外相、菅義偉首相、麻生太郎副総理兼財務相=18日午前、首相官邸閣議に臨む(左から)茂木敏充外相、菅義偉首相、麻生太郎副総理兼財務相=18日午前、首相官邸

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