コロナ禍、中学入試変化=「とにかく安心」受験生に配慮―面接廃止、追試も

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緊急事態宣言下で佳境を迎えている中学入試。新型コロナウイルス対策で、会場前での激励や掲示での合格発表は姿を消し、追試験の新設や面接廃止など形式も様変わりした。「努力した子供に安心な受験環境を」。2月から試験が始まる東京・神奈川でも各校が知恵を絞る。

大手学習塾などによると、大半の学校がマスク着用や検温を義務化。密を避けるため塾関係者の参集や、付き添いの保護者の校内待機を認めないところも多い。試験時間の短縮で昼食を不要としたり、集合時刻を分散したりする学校もある。

実践学園中(東京都中野区)は会場となる教室の席数を減らして間隔を確保するとともに、各机に3方を囲むプラスチック板を用意した。室内を消毒の上、当日まで立ち入り禁止にする徹底ぶりだ。担当者は「とにかく安心安全を考えた」と話す。

コロナ感染や濃厚接触者となって受験できないケースを想定し、追試験を設けた学校は100校以上ある。最難関校の一つ開成中(荒川区)は、恒例の合格者掲示を取りやめ、初めて追試を導入。正規日程の試験と同レベルの問題を準備するのは大変だが、入試担当者は「努力してきた受験生に、機会すら与えないということはできない」と語る。

横浜雙葉中(横浜市)は、例年、保護者同席で行っていた面接を中止にした。広報担当者は「学校側と家庭の相互理解を深める機会で重視してきたが、受験生の不安を思い、苦渋の決断をした」と説明する。

北鎌倉女子学園(神奈川県鎌倉市)は、英語での自己PR試験と作文試験にだけオンライン入試を導入した。希望する受験生はウェブ会議システムで試験官の質疑を受ける。密を避けた対策だが、教育関係者によると、オンライン入試には公平性の確保などで課題が残り、実施はごく一部にとどまるという。同校担当者は「受験生のため選択肢を用意した。遠隔授業なども広がっており、今後も入試の形は変わっていくのでは」と話している。

新型コロナウイルスの感染防止対策が取られた実践学園中(東京都中野区)の受験会場となる教室。席の間隔が確保され、各机の3方を囲むプラスチック板も用意された(同校提供)新型コロナウイルスの感染防止対策が取られた実践学園中(東京都中野区)の受験会場となる教室。席の間隔が確保され、各机の3方を囲むプラスチック板も用意された(同校提供)

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