巨大IT規制、本格始動=小事業者保護へ1日新法施行―取引改善、実効性が課題

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米グーグルをはじめとする巨大IT企業に取引環境の改善を促す「特定デジタルプラットフォームの透明性・公正性向上法」が1日、施行された。契約条件の開示や政府に対する運営状況の定期的な報告などを義務付け、巨大ITに対し弱い立場に置かれやすい小規模事業者の保護を図る。欧米を中心に巨大ITの活動に歯止めをかける動きが広がる中、日本でも本格的な規制が始動する。

ただ違反行為に対しては巨額制裁金も辞さない欧米に比べ、同法は技術革新を妨害しない観点から自主的な改善を重視しており、実効性が課題となる。

同法は、日本国内の年間売上総額が3000億円以上のネット通販や、2000億円以上のアプリ販売を手掛ける企業が対象。グーグルに加えて米IT大手のアマゾンやアップル、国内では楽天やヤフーが含まれる。春ごろに対象事業者が正式に決まり、規制の本格運用が始まる見通しだ。

公正取引委員会による2019年の実態調査では、アマゾンなどに出店した事業者の過半が「契約を一方的に変更された」と答えるなど、巨大ITの要求に出店事業者が譲歩を余儀なくされる実態が浮かび上がった。同法ではこうした状況を改善するため、利用者に対する契約条件の開示や変更時の事前通知を巨大ITに義務付けている。

また、苦情処理や紛争解決など取引透明化に向けた態勢整備を要求。一連の取り組みについて毎年度の運用状況を経済産業相に報告する。経産相は不当な事例が見つかれば勧告・公表を行うほか、従わない場合には罰金を科す。独禁法に抵触する可能性があれば公取委に課徴金など強制措置も含めた対応を要請する。

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