がんリスク、線虫が判定=尿の臭いに反応―ベンチャー企業開発

社会 暮らし

体長約1ミリの線虫を使ってがんのリスクを調べる、新たな検査方法が広がり始めている。自宅で採取した尿を検査会社の施設に持参するだけという簡便さが特徴。新型コロナウイルス禍で検診を控える動きがある中、開発した企業は、健康な人と少しでもがんの可能性がある人をふるいにかける「1次スクリーニング」としての活用に期待している。

開発したベンチャー企業「HIROTSUバイオサイエンス」(東京)の広津崇亮社長によると、線虫は嗅覚が発達しており、尿の臭いをかぎ分け、胃がんなど15種類のがんに反応する。検査はこの性質を利用したもので、がん患者を「がん」であると判定する確率は86.3%だという。

検査キットに尿を入れ、同社施設に持ち込めば、約6週間で結果が届く。料金は9800円(税別)で、昨年11月の受け付け開始後、東京、福岡、大阪の3カ所に検体の受取窓口を設置。これまでに1万人以上が利用したという。

元九州大助教の広津社長は「がん検診の受診率がすごく低いことに問題意識があった」と話し、実用化に当たっては検査精度だけではなく、安さや簡便さにもこだわったとしている。

がん患者の尿に近づく線虫(写真上)とがんになっていない人の尿から逃げる線虫(HIROTSUバイオサイエンス提供)がん患者の尿に近づく線虫(写真上)とがんになっていない人の尿から逃げる線虫(HIROTSUバイオサイエンス提供)

HIROTSUバイオサイエンスの広津崇亮社長=1月21日、大阪市北区HIROTSUバイオサイエンスの広津崇亮社長=1月21日、大阪市北区

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース 健康・医療 暮らし 社会 社会一般 日本 東京都