約束手形、26年めどに廃止=産業界に要請へ―政府方針

政治・外交

政府が、企業間の決済で使われる紙の約束手形について、2026年をめどに事実上廃止するよう産業界に求める方針を固めたことが18日、分かった。約束手形は実際に現金を受け取るまでの期間が長く、中小企業の資金繰りを圧迫しているため、現金での振り込みや電子的な決済手段への移行を促すことで負担軽減を狙う。近く開かれる経済産業省の有識者会議で、廃止に向けた報告書案が示される。

約束手形の支払期日は現行、最長120日となっている。経産省が実施したアンケート調査によると、支払いにかかる期間は現金振り込みが平均約50日だったのに対し、約束手形を利用した場合は約100日もかかっていた。

このため、約束手形は支払い側の企業にとって資金繰りに余裕が生まれるメリットがあるが、受注した側の企業の資金繰りは厳しくなる。さらに、紙でのやりとりは受け渡しや保管の手間がかかる上、新型コロナウイルス感染拡大で求められるテレワークなどの妨げにもなる。

政府は約束手形の代わりに、現金振り込みやインターネットバンキング、電子手形などの利用を促す。各業界団体に対しては、約束手形廃止に向けた5年間の自主的な行動計画策定を求める。政府は既に、24年をめどに約束手形の支払期日を60日以内に短縮する方針を決めている。

全国銀行協会の三毛兼承会長は18日の記者会見で「電子的な支払いが紙よりも安価で使いやすいことが大事。中小企業の利用を促進するため料金体系や機能を改善する」との考えを示した。

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