海氷下も自動航行=調査ロボ、実証試験成功―東大など

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気候変動に大きな影響を与える南極の氷。正確な量を測定するため、船舶では入れない「氷の下」に潜って自動で観測する自律型海中ロボット(AUV)を東京大と国立極地研究所が開発し、北海道・紋別港で実証試験に成功した。2022年度には、昭和基地周辺の南極海での調査開始を目指す。

南極の氷は、地球上の淡水を蓄える「貯蔵庫」の役割を果たしていると言われ、正確な量の測定は気候変動や地球温暖化の影響を予測するのに欠かせない。航空機や人工衛星など上空からの観測では不十分で、海氷や陸地から張り出した棚氷の下に潜り、裏側の形状や海水温などを測定する必要があった。

東京大生産技術研究所の巻俊宏准教授らは、海氷裏側の形状を測定する全長約2.1メートルの小型AUVを開発。その形状と氷(アイス)からの連想で「MONACA(モナカ)」と名付けた。

モナカは超音波センサーや加速度センサーなどを搭載。障害物などを検知し、自らの判断でよけながら決められた領域を調査、母船へと戻る。

今年2月、紋別港で行われた試験では計27回、8時間17分の全自動潜航に成功。東京ドームとほぼ同じ面積の海氷裏側の形状データを取得することができた。

東京大と国立極地研究所が開発した、「氷の下」に潜り込んで自動航行し、形状測定や観測ができる海中ロボット「モナカ」=2月(東京大提供)東京大と国立極地研究所が開発した、「氷の下」に潜り込んで自動航行し、形状測定や観測ができる海中ロボット「モナカ」=2月(東京大提供)

東京大と国立極地研究所が開発した海中ロボット「モナカ」。「氷の下」に潜り込んで自動航行し、形状測定や観測ができる=2月(東京大提供)東京大と国立極地研究所が開発した海中ロボット「モナカ」。「氷の下」に潜り込んで自動航行し、形状測定や観測ができる=2月(東京大提供)

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