野村HD、2200億円損失か=米顧客との金融取引で―株価急落、リスク浮き彫り

経済・ビジネス

野村ホールディングスは29日、米国の子会社における顧客との金融取引で多額の損害が生じる可能性があると発表した。連結業績への影響などは精査中だが、この顧客に対する請求額は26日時点で約20億ドル(約2200億円)に上るとしており、同額程度の損失が発生する恐れがある。世界的な株高局面でのリスクを浮き彫りにした格好だ。金融庁は野村のリスク管理体制に関心を寄せている。

野村によると、「市場価格の変動などで金額は増減する可能性がある」という。野村は社債発行を延期、同社株が急落するなど影響が広がった。

損失は野村の米子会社が手掛ける米ヘッジファンド向け取引が原因との見方が出ている。同ヘッジファンドをめぐっては欧米の金融大手ゴールドマン・サックスやクレディ・スイスも取引していたとされる。こうした取引に絡み先週、中国の百度(バイドゥ)を含むIT関連株などが急落していた。

野村は詳しい状況について「コメントできない」と説明。ただ、2020年12月末現在の同社の自己資本比率は規制の最低水準を大幅に上回っており、同社や米子会社の財務健全性などへの問題はないとしている。

一方、野村は今回の問題を受け、今月23日に発行条件を決めた米ドル建て社債の発行見送りを発表。野村株は29日の終値で前週末比16%超安の603円に急落した。

20年4~12月期の連結決算(米国会計基準)で、野村は海外の法人部門が好調だったなどとして、過去最高の純利益を計上。4月下旬に通期決算発表を予定している。

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