村上春樹さん「小説は心で書く」=母校の早大で新入生に祝辞

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作家の村上春樹さん(72)が1日、早稲田大(東京都新宿区)で開かれた文学部と文化構想学部の入学式に出席し、新入生約1500人を前に「小説家という職業は、人の手から手へとたいまつのように受け継がれてきた。皆さんの中に、それを受け継いでくれる人がいたらうれしい」などと祝辞を述べた。

村上さんは小説家志望の新入生に向け、「心で考えないと良い小説は書けない」と助言。「必要に応じて頭が働き、でも秀才や優等生ではない、というぐらいがちょうどいい。いい頃合いを見つけてください」と続けた。

「直接的には社会の役には立たない。何かの即効薬やワクチンにはならない」と小説を位置付けつつ、「その働きなしには社会は健やかに進んでいかない。意識や論理ですくい切れないものをゆっくりすくっていくのが小説」と語り、作家としての誇りをにじませた。

村上さんは1975年に同大第一文学部を卒業。同大は村上さんの芸術分野での貢献をたたえ、「芸術功労者」として表彰。今秋には村上さんの原稿や資料を保管、公開する「国際文学館(村上ライブラリー)」が開館する。

母校の早稲田大の入学式で、芸術功労者として表彰される村上春樹さん=1日午後、東京都新宿区の早稲田大母校の早稲田大の入学式で、芸術功労者として表彰される村上春樹さん=1日午後、東京都新宿区の早稲田大

母校の早稲田大の入学式で、芸術功労者として表彰される村上春樹さん(右)=1日午後、東京都新宿区の早稲田大母校の早稲田大の入学式で、芸術功労者として表彰される村上春樹さん(右)=1日午後、東京都新宿区の早稲田大

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