つないでくれた命に感謝=世界最小男児の兄―長野・安曇野で聖火リレー

社会

男児として世界最小で生まれた関野竜佑ちゃん(2)の兄、佑平さん(14)=長野県軽井沢町=が2日、聖火ランナーとして同県安曇野市を走った。同市には、竜佑ちゃんが生まれた県立こども病院がある。「弟を救ってくれた人に見てほしい」。佑平さんは感謝の気持ちを胸に聖火をつないだ。

佑平さんは4人きょうだいの長男。三男の竜佑ちゃんは妊娠24週5日の2018年10月1日、緊急帝王切開で生まれた。体重は258グラム、身長は手のひらほどの22センチで、目も開いていなかった。母の俊子さんは「皮膚は触ったら破れてしまいそうで、ちゃんと目が見えるのかな、生きていけるのかなって不安でした」と当時を振り返る。

血管は針のように細く、点滴を入れるのも難しかった。命の危機にさらされたが、竜佑ちゃんは医師らの懸命の看護により19年4月に退院。今では体重6キロを超え、笑顔で走り回り、茶わん1杯のご飯を平らげる元気な子に育った。

竜佑ちゃんの成長に、命をつなぐことの大切さを教えてもらったという佑平さん。弟を助けた医師や看護師に「一番伝えたいのは感謝の気持ち」と話す。リレーでは、約1万人の走者が聖火をつなぐ。新型コロナウイルスの影響が広がる中、「弟を助けてくれた人だけでなく、医療従事者の人にも見てもらいたい」と願い、大舞台に臨んだ。

リレー当日の2日、佑平さんは緊張した面持ちながら、観覧客の声援に手を振って走り続けた。父の康平さんに抱かれた竜佑ちゃんは、聖火を掲げる兄の姿をじっと見詰めていた。「次は自分が人を助ける番だ」。リレーを終えた佑平さんは真剣なまなざしで、将来の夢を語った。

聖火ランナーを務めた後、男児として世界最小で生まれた関野竜佑ちゃんを抱きながら報道陣の取材に応える兄、佑平さん=2日午後、長野県安曇野市聖火ランナーを務めた後、男児として世界最小で生まれた関野竜佑ちゃんを抱きながら報道陣の取材に応える兄、佑平さん=2日午後、長野県安曇野市

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