返済能力、ばらつき明確化も=コロナ禍で国内企業―日銀リポート

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日銀は20日、半年に一度まとめる金融システムリポートを公表した。国内の金融システムは、新型コロナウイルス流行下でも「全体として安定性を維持している」と指摘。一方、長引くコロナ禍により、先行きの企業の債務返済能力は業種や企業間で「ばらつきが明確化してくる可能性がある」として、きめ細かなリスク管理が必要だと強調した。

日銀は同リポートで、政府の資金繰り支援策の効果を織り込んだ上で、中小企業の債務不履行や返済条件変更などを含む「デフォルト」率の推移を試算した。全体のデフォルト率は、手元資金の増加により2020年度は大きく押し下げられたものの、利払い負担が増加する23年度はやや上昇する。日銀は「一部で業況改善が遅れる企業が出てくる可能性がある」と注意喚起した。

海外投資家の影響が強まっている株式など金融市場をめぐっては、国内金融機関と海外投資ファンドとの保有資産が重複するなど、結び付きが深まってきたと指摘。相場急変時に海外投資家の取引によって有価証券投資損益が悪化する恐れが強まっていることを金融機関経営のリスク要因に挙げた。

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