完売御礼、コオロギ食品=次世代タンパク源でパン、せんべい

経済・ビジネス

将来の食糧難を救う貴重なタンパク源として世界的に期待を集める昆虫。乾燥させたコオロギのパウダーを練り込んだパンやせんべいなどを大手企業が商品化したところ、売り切れが続出した。物珍しさだけでなく、牛などに比べて飼育する際の環境負荷が小さい「持続可能な食料」であることも予想を超える反響を呼んだ理由のようだ。

敷島製パン(名古屋市)が昨年12月に発売した「コオロギ カフェシリーズ」の焼き菓子など2品は、いずれも2日で売り切れた。今年6月、第3弾として100匹分のパウダーを使ったバウムクーヘンをインターネットで販売すると、わずか1時間半ほどで完売した。

「これほど関心を集めているとは驚いた」(開発担当者)と喜んだ同社は今夏、コオロギパンを自分で作れる「コオロギの食育パンキット」を売り出した。コオロギ600匹分のパウダーや小麦粉、酵母入りで2376円。材料を混ぜて一晩寝かせ、オーブンで焼けば丸いフランスパンが16個出来上がる。一時は品切れになるほどの売れ行きで、追加生産に追われている。

熊本市の小学4年生、津田綺実子さん(9)は夏休みの自由研究にとキットを購入した。学校で持続可能な開発目標(SDGs)について勉強したのがきっかけで興味を持った。「コオロギって食べられるの?」と不安に思っていたそうだが、「アヒージョを作って一緒に食べたらおいしかった」と笑顔で話した。

「無印良品」を展開する良品計画は2020年5月、「コオロギせんべい」を発売した。20~30匹分を使用した1袋55グラム入りで190円。塩味が効いたエビせんべいのような味わいに仕上げた。

当初はネットのみで販売していたが、今では店頭での取り扱いを増やしている。パウダーが大量生産できないため入荷は月1回程度で、陳列かごいっぱいに入った商品が「ほぼ1週間で完売する」(広報)という人気ぶりだ。

コオロギパンを作る津田綺実子さん(中央)親子コオロギパンを作る津田綺実子さん(中央)親子

無印良品の「コオロギせんべい」無印良品の「コオロギせんべい」

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