DX加速へ先端人材増強=特化型採用や社内育成で―電機・IT・通信

経済・ビジネス

テクノロジーを活用して事業構造の変革を目指す「デジタルトランスフォーメーション」(DX)の加速に向け、電機・IT・通信大手が先端IT人材の確保を強化していることが30日、時事通信のアンケート調査で分かった。各社は職務内容を明確化して採用する「ジョブ型雇用」や社内の育成制度を活用、人工知能(AI)などの専門知識を持つ人材獲得に力を入れている。

経済産業省が示した試算では、2030年に先端IT人材が約45万人不足する。こうした人材の増員計画について、社会のデジタル化をけん引する電機・IT・通信業界の主要15社に調査し、12社から回答を得た。

その結果、12社中11社がIT人材の増員計画について、「ある」か「策定を検討中」と回答。採用の具体策を複数回答で聞くと、「一般社員より高い給与水準など好待遇の提示」「『ジョブ型』の導入」がそれぞれ7社に上った。

IT人材に求める専門性では、あらゆる領域で不可欠になりつつあるAIを各社とも選択した。パナソニックは20年度までにAIの基礎的知識を持つ人材を1100人超確保しており、24年度までに現場リーダー200人を育成する計画だ。

ヤフーやLINEを傘下に持つZホールディングス(HD)は25年度までの5年間にAI関連の技術者を国内外で5000人増やす目標を掲げる。ヤフーでは昨年、働き方の多様化に対応し、技術系を含め副業で働く人材を採用する制度も始めた。

一方、人材育成策では、「従来型IT技術者の再教育」(11社)や「エンジニアや研究職でない文系社員に対する技術教育」(8社)が多かった。ZHDは今年7月、文系、理系にかかわらずグループ横断でAI人材を育成するコミュニティーを立ち上げた。

富士通は「全社員がDX人材としての素養を獲得する」目的で、「デザイン思考」と呼ばれるイノベーションの方法論に関する講座や研修を国内外で展開している。

Zホールディングスとヤフー、LINEのロゴマークZホールディングスとヤフー、LINEのロゴマーク

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