海外投資家、8割が短信の英文開示求める=情報不足で投資活動に影響―東証調査

経済・ビジネス

東京証券取引所は30日、上場企業による英文での情報開示に関する海外投資家対象のアンケート結果を公表した。決算短信について英文開示が必要と答えたのは8割に上った。英文での情報開示が不十分なために、投資対象から除外せざるを得なくなるなど、実際の投資活動に影響が出ている実態も明らかになった。

調査によると、決算短信以外の適時開示資料や決算説明会資料、有価証券報告書について、7割以上が必要と回答。コーポレートガバナンス(企業統治)報告書やESG(環境・社会・ガバナンス)報告書に関しては、約6割が必要と回答した。

日本の上場企業の英文開示について、「改善している・やや改善している」と評価したのは8割を超えたが、現状には6割近くが「不満・やや不満」と回答。東証1部上場企業でも英文開示が少ないことや、日本語の資料よりも開示が遅いことなどが問題点として挙げられた。

英文開示が不十分だったことで、取得できる情報が限られ、企業との対話を深められなかったという声や、投資対象から除外せざるを得なかったという声も複数上がった。

東証によると、1部上場企業の英文による情報開示状況は、2020年12月末時点で決算短信は約5割、その他の適時開示資料は約3割にとどまっている。

今年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)は、来年4月の市場再編で新設される最上位の「プライム市場」上場企業に対し、英文による情報開示を求めている。(了)

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