杉村、制球力の勝利=メダルの重みに涙―ボッチャ〔パラリンピック〕

スポーツ 東京2020

杉村英孝(伊豆介護センター)は冷静に、淡々と勝負した。ボッチャの個人(脳性まひBC2)決勝。前回リオデジャネイロ大会覇者のタイ選手を寄せ付けず、パラリンピックのボッチャで日本初の金メダル。「メダルの重みをすごく感じる」。表情を緩め、目に涙を浮かべた。

ボッチャは各エンド互いに6球ずつを投げ、ジャックボール(目標球)に近づけた数を競う。「相手の球数を残してしまうと有利に戦えない」。いかに自分が正確に寄せて、相手に球数を使わせるか。制球が武器の杉村の狙いは明確だった。

相手に球を寄せられても、次の投球では自分に優位な形をつくった。2点リードして迎えた第2エンド。劣勢だったが、5球目で目標球の真横にあった相手の球をはじき、自らの球を目標球に寄せる技で追加点。終わってみれば、5―0の圧勝だった。

先天性の脳性まひを持ち、特別支援学校にいた高校生の頃にボッチャに出会った。「社会に一歩踏み出すためのきっかけ」だったというが、競技の魅力に引き込まれ、「強くなりたいと思うようになった」。めきめきと力を付け、2012年のロンドン・パラに初出場した。

「東京大会でしっかり結果を残し、さらにボッチャの知名度を上げたい気持ちだった。こういう結果を残せて本当にうれしい」。杉村自身にとっても日本のボッチャ界にとっても、意義のある金メダルになった。(了)

ボッチャの個人(脳性まひBC2)、タイのウォンサとの決勝戦で雄たけびを上げる杉村英孝(右)=1日、有明体操競技場ボッチャの個人(脳性まひBC2)、タイのウォンサとの決勝戦で雄たけびを上げる杉村英孝(右)=1日、有明体操競技場

ボッチャの個人(脳性まひBC2)で金メダルを獲得し、喜ぶ杉村英孝(左)=1日、有明体操競技場ボッチャの個人(脳性まひBC2)で金メダルを獲得し、喜ぶ杉村英孝(左)=1日、有明体操競技場

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース スポーツ 日本 パラリンピック 東京五輪・パラリンピック 五輪・パラリンピックメダル ボッチャ