菅首相、退陣へ=自民総裁選に不出馬―政権運営行き詰まり

政治・外交

菅義偉首相(自民党総裁)は3日の党臨時役員会で、17日告示、29日投開票の総裁選に立候補しないと表明した。新型コロナウイルス対応への世論の不満などから内閣支持率が下落する中、党内で「菅離れ」の動きが広がり、総裁再選は困難と判断した。首相は後継の選出を待って退陣する見通しだ。

安倍晋三前首相の辞任を受け、昨年9月16日に発足した菅政権はわずか1年余りで幕を閉じる。総裁選で選出される新総裁が次期首相に就任する。首相指名のための臨時国会は10月初めに召集される見通しで、衆院選は10月21日の議員任期満了後にずれ込む見通しだ。

総裁選にはこれまで岸田文雄前政調会長(64)が出馬を表明しており、首相と岸田氏の対決を軸に展開すると目されていた。首相不出馬により、立候補に意欲を示す高市早苗前総務相(60)を含めて動きが活発化するとみられ、構図は大きく変動する。

首相は役員会で、不出馬の理由について「新型コロナの対応に専念したい」と説明。6日に予定していた内閣改造・党役員人事は撤回する方針を示した。

この後、首相官邸で記者団に「コロナ対策と(総裁選の)選挙活動には莫大(ばくだい)なエネルギーが必要で、両立はできない。感染拡大を防止するのに専念したいと判断した」と表明。来週、改めて記者会見し、国民に説明する考えを示した。

役員会後、二階俊博幹事長は党本部で記者団に「総裁が考えに考えた末に決断したことだ。総裁の考えを受け入れ、党運営に対処していきたい」と述べた。

一方、立憲民主党の枝野幸男代表は「自民党全体にもはや政権を運営する資格はない」と記者団に強調。次期衆院選で政権交代を目指す考えを示した。

首相は3日の臨時役員会や臨時総務会で、週明けの人事に党から一任を取り付けたい考えだった。しかし、総裁選目前の異例の人事には党内から「卑劣だ」と批判が上がり、議論の紛糾を予想する声も出ていた。

記者団の取材に応じ、自民党総裁選不出馬を表明した菅義偉首相=3日午後、首相官邸記者団の取材に応じ、自民党総裁選不出馬を表明した菅義偉首相=3日午後、首相官邸

自民党臨時役員連絡会終了後、菅義偉首相の総裁選不出馬について記者団に話す二階俊博幹事長=3日午後、東京・永田町の同党本部自民党臨時役員連絡会終了後、菅義偉首相の総裁選不出馬について記者団に話す二階俊博幹事長=3日午後、東京・永田町の同党本部

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