自民総裁選で埋没警戒=衆院選目前、首相交代に困惑―野党

政治・外交

自民党総裁選の行方に、野党が神経をとがらせている。菅義偉首相(自民党総裁)が突然、不出馬を表明。国民の関心が集まる中、埋没を警戒しているためだ。目前に迫った衆院選を、不人気の首相を相手に戦う思惑も外れ、困惑が広がっている。

「総裁選に投票できるのは自民党員だけだ。国民全てが参加できるのは衆院選で、われわれはこの間積み重ねた準備に基づき正々堂々と戦う」。立憲民主党の枝野幸男代表は4日、衆院選に向けた地方行脚で訪れた松江市で、記者団にこう強調した。

首相の不出馬は、野党にとって大きな誤算だ。衆院選戦略が根底から覆る事態に、立民幹部は「新首相には『ご祝儀相場』がある。与党にとってプラスだ」と懸念。国民民主党幹部も「自民党内で疑似政権交代され、野党の出る幕がなくなった。衆院選の環境はまるっきり変わる」と失望を隠さない。

野党はこれまで、衆院議員任期が満了する10月21日までに衆院選を行うよう、繰り返し求めてきた。しかし、首相交代が確実となり、任期満了以降にずれ込むことが濃厚になった。

このため、国民に対して「突然の首相交代で政治空白をつくっているのは自民だ」(立民幹部)と訴えることで、政府・与党への批判を喚起したい考えだ。

立民は来週早々に衆院選の重点政策を発表するなど、存在感をアピールしようと躍起。ただ、国会閉会中で政権追及の見せ場がつくれず、焦りを募らせている。

「新政権が代表質問や予算委員会をしないで逃げることは考えられない」。枝野氏は4日、松江市内で記者団にこう語り、新首相に首相指名の臨時国会で論戦も行うよう求めた。

報道陣の取材に応じる立憲民主党の枝野幸男代表=4日午後、松江市報道陣の取材に応じる立憲民主党の枝野幸男代表=4日午後、松江市

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