IR汚職、秋元議員に懲役4年実刑=「順法精神が欠如」―弁護側は控訴・東京地裁

社会

カジノを含む統合型リゾート(IR)事業をめぐる汚職事件で、収賄と組織犯罪処罰法違反(証人等買収)の罪に問われた衆院議員秋元司被告(49)らの判決が7日、東京地裁であり、丹羽敏彦裁判長は「公人としての倫理観はおろか、最低限の順法精神すら欠如している」などとして、同被告に懲役4年、追徴金約760万円(求刑懲役5年、追徴金約760万円)を言い渡した。

贈収賄事件で起訴された現職国会議員が一審で実刑判決を受けるのは、受託収賄罪などに問われた鈴木宗男・現参院議員以来、17年ぶり。秋元被告の弁護人は即日控訴した。

丹羽裁判長は、最大の争点だった衆院解散日の議員会館での現金300万円授受を認定。贈賄側の中国企業元顧問2人の証言は信用できるとした上で、現金はIR参入への後押しを期待する趣旨だったとした。

弁護側が面会していない証拠だと主張した当日の日程表や健康管理アプリの記録は、秋元被告の当日の行動を正しく反映していないとして証拠能力を認めなかった。

贈賄側から振り込まれた「講演料」や旅費の負担なども賄賂だったとして、計4件の収賄の成立をいずれも認定。証人買収についても、秋元被告が主導したと認めた。

その上で、「特定の企業と癒着し、職務の公正や社会の信頼を大きく損なった。証人買収は前代未聞の司法妨害だ」と厳しく非難。刑事責任は重く、長期の実刑は免れないとした。

同裁判長はまた、秋元被告と共謀したとして、収賄罪に問われた元政策秘書豊嶋晃弘被告(42)には懲役2年、執行猶予4年(求刑懲役2年)を言い渡した。

実刑判決を受け、秋元被告は保釈が取り消され、東京拘置所に収容された。ただ、弁護側の保釈請求に対し、地裁は保釈許可を決定。東京高裁も決定を不服とした検察側の抗告を棄却したため、被告は7日夜、再び保釈された。9日に記者会見する予定。

判決によると、秋元被告は2017年9月、日本でのIR事業参入を目指していた中国企業「500ドットコム」側から議員会館事務所で300万円を受け取るなど、総額約760万円相当の賄賂を受領。保釈中だった昨年6~7月、同社元顧問2人に報酬を示し、公判で自分に有利な証言をするよう持ち掛けた。

保釈され、東京拘置所を出る衆院議員の秋元司被告(中央)=7日午後、東京都葛飾区保釈され、東京拘置所を出る衆院議員の秋元司被告(中央)=7日午後、東京都葛飾区

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