与党、衆院選へ影響懸念=野党「政治とカネ」攻勢―IR汚職

政治・外交

カジノを含む統合型リゾート(IR)事業をめぐる汚職事件で、衆院議員秋元司被告=自民党離党=が実刑判決を受け、与党は「極めて大きな問題」(自民党の森山裕国対委員長)と深刻に受け止めている。衆院選を目前に控え「政治とカネ」の問題に有権者の関心が集まり、逆風となりかねないためだ。野党は速やかな議員辞職を要求、自民党の責任も追及するなど攻勢を強める方針だ。

自民党の世耕弘成参院幹事長は7日の記者会見で「重く受け止めなければいけない」と述べ、信頼回復に全力を挙げる考えを示した。党総裁選に出馬表明した岸田文雄前政調会長は「(秋元被告が)離党したからといって、党として公認した責任はある」と語った。

自民党では、2019年参院選広島選挙区での河井克行元法相夫妻による大型買収事件など、出身議員が絡んだ不祥事が相次ぐ。党内には「政治とカネはやはりダメージが大きい」(関係者)として衆院選への影響を懸念する声がある。

IR担当閣僚の赤羽一嘉国土交通相が所属する公明党も危機感は大きい。山口那津男代表は記者会見で「自民党を既に離党しているとはいえ、責任は極めて重い」と批判した。公明党も所属議員の事務所が貸金業法違反容疑事件で東京地検の家宅捜索を受けたばかり。「政治とカネ」問題が直撃することへの不安が高まる。

一方、野党は衆院選を控えて与党への打撃を期待する。立憲民主党の枝野幸男代表は党会合で、「衆院議員の任期は残りわずかだが、このまま何のけじめもつけないのか。議員辞職は当然だが、自民党はこれだけの事態に至っても首に鈴をつけられないのか」と非難した。共産党の小池晃書記局長もツイッターで「議員辞職が当然。自民党の責任で辞職させるべきだ」と同調した。

カジノ推進は安倍政権が取り組み、菅政権が継承した。外国人観光客増の呼び水とし、経済成長や税収増加につなげる狙いで、菅義偉首相が旗振り役だった。首相の退陣表明に伴い、カジノ問題に自民党がどう取り組むかは総裁選の論点の一つとなりそうだ。

官邸に入る菅義偉首相=7日午前、東京・永田町官邸に入る菅義偉首相=7日午前、東京・永田町

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース 選挙 政党 日本 中国 広島県