同盟深化など課題山積=対中韓で苦慮も―岸田新総裁

政治・外交

自民党総裁に選出された岸田文雄氏は第2次安倍政権で4年半外相を務めており、日米同盟を基軸とした外交を推し進める考えだ。ただ、中国の台頭など新たな安全保障環境に対して日米同盟をどう深化させるかや、近隣諸国との関係立て直しなど課題は多い。

岸田氏は首相就任後、速やかにバイデン米大統領との会談を調整する。10月末にイタリアで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議が最初の機会になる見通し。

日米関係は、菅政権の下で安全保障、経済・技術、気候変動などの協力を一層発展させることで合意した。ただ、対中国シフトを加速させる米国が安保面で日本に一層の努力を求めるのは確実。台湾有事での協力や、米軍が検討する地上発射型ミサイルの日本配備をめぐり、国内の議論は深まっていない。

日韓関係も対応に苦慮しそうだ。外相として主導した慰安婦問題に関する日韓合意はその後、韓国にほごにされた。元徴用工訴訟をめぐっても、韓国の地方裁判所が資産売却命令を出し、さらなる関係悪化への危機感が募る。

岸田氏は総裁選で、中国を念頭に人権問題担当補佐官の新設などを掲げた。保守派の支持取り付けを意識したとみられる。来年は日中国交正常化50年。先送りした習近平国家主席の国賓来日への対応が問われる。

弾道ミサイル発射など挑発を続ける北朝鮮への対応も待ったなしだ。総裁選で言及した敵基地攻撃能力の保有など防衛体制の見直しが迫られる。中国と台湾が加入申請した環太平洋連携協定(TPP)など、地域のルール・秩序づくりをどう主導するかも課題だ。

ケリー米国務長官(当時)に案内される外相当時の岸田文雄氏(左)=2014年2月、米ワシントン(AFP時事)ケリー米国務長官(当時)に案内される外相当時の岸田文雄氏(左)=2014年2月、米ワシントン(AFP時事)

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