内閣支持「ご祝儀」限定的=与党、衆院選へ不安

政治・外交

報道各社の世論調査で、岸田内閣の支持率はいずれも50%前後だった。発足時としては歴代と比べて低水準で、「ご祝儀相場」は限定的だ。与野党には安倍・菅政権からの変化の乏しさや甘利明自民党幹事長の「政治とカネ」の問題などが影響したとの見方が出ている。与党内では19日公示の衆院選へ不安の声が漏れる。

「しっかり受け止め選挙に取り組みたい」。首相は6日、調査結果について首相官邸で記者団にこう語った。この後、甘利氏や遠藤利明選対委員長と相次いで会談し、衆院選対応を協議した。

各社の内閣支持率は、最低が朝日の45%、最高が日経の59%。毎日、読売を含め昨年9月の菅内閣発足時より15~20ポイント下回った。甘利氏や麻生太郎前副総理兼財務相の党幹部起用で「安倍・菅政権」を継承したと受け止められた可能性がある。

自民党のある閣僚は「期待していたほど高くない」と漏らし、閣僚経験者は「安倍氏らの操り人形という印象が響いた」と分析。公明党関係者は「厳しい船出だ。うちの選挙も苦しいだろう」と指摘した。政府高官は「新型コロナウイルス対策をしっかり進めるしかない」と語った。

一方、菅内閣の終盤との比較では12~25ポイント上昇し、自民党支持率もほぼ横ばいだった。首相交代で一時の逆風は和らいでおり、「菅政権より上がったから良かった」(二階派幹部)、「ほどほどの数字だが信頼感が高まっているという意味ではありがたい」(遠藤氏)と肯定的に受け止める向きもある。

これに対し、立憲民主党の安住淳国対委員長は記者団に「ご祝儀相場のないスタート。国民はシビアな目で政治を見ている」と強調。共産党の志位和夫委員長は「『安倍・菅直系体制』が見えた。幹事長にあんまりだという方(甘利氏)を据えたことがその象徴だ」と断じた。

野党は6日、甘利氏の衆院政治倫理審査会出席を要求。自民党は持ち帰った。野党側は衆院選で、政治とカネの問題に加え、「安倍・菅政治」との決別を争点化する狙いだ。

ただ、立民関係者は「野党の支持率も上がっていない」と嘆く。同党中堅議員は「首相はホームランは打てないが、失点もそれほどない」とした上で、「衆院選は無風の戦いになる。候補の地力が試される」との見方を示した。

◇内閣支持率の変遷

内閣支持率 不支持率 菅内閣発足時

朝日   45    20     65

毎日   49    40     64

読売   56    27     74

日経   59    25     74

数字は%。

臨時閣議に臨む岸田文雄首相(中央)ら=6日午後、首相官邸臨時閣議に臨む岸田文雄首相(中央)ら=6日午後、首相官邸

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