「裁判させず送還」違憲判決が確定=国と男性側、上告せず

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難民不認定処分を受けたスリランカ人男性2人に対し、入管が裁判を受けさせず強制送還したことを違憲と判断し、国に計60万円の賠償を命じた東京高裁判決が7日、確定した。国と男性側双方が期限の6日までに上告しなかった。

2人の代理人弁護士によると、外国人の強制送還をめぐり、入管対応を違憲とする判決は初めて。

判決などによると、2人は難民不認定処分を受けた後の2014年12月、入管施設に収容。不認定処分取り消しを求める訴訟を起こす意思があったのに、処分への異議申し立ての棄却決定を告知された翌日に強制送還された。

東京高裁は9月22日の判決で、棄却決定は告知から40日以上前に出ており、「入管は告知を意図的に遅らせた」と認定。「司法審査を受ける機会を実質的に奪い、憲法に違反する」として国に賠償を命じていた。

国は、上告が憲法違反か法令手続きに違反がある場合などに限られていることから、最高裁で覆すことは困難と判断。上告を断念していた。

東京高裁が入る裁判所合同庁舎=東京都千代田区東京高裁が入る裁判所合同庁舎=東京都千代田区

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