与野党論争「ばらまき合戦」と批判=矢野財務次官、異例の寄稿

政治・外交

財務省の矢野康治事務次官は8日発売の月刊誌「文芸春秋」11月号に寄稿し、自民党総裁選や衆院選をめぐる政策論争に関し、「ばらまき合戦のようだ」と批判した。財政再建の必要性を訴える内容だが、現役の事務方トップがこのような形で自らの意見を表明するのは異例だ。

矢野氏は、数十兆円規模の経済対策や消費税率引き下げなどが与野党で主張されていることについて「国庫には、無尽蔵にお金があるかのような話ばかりが聞こえてくる」と指摘。日本の財政の現状について「タイタニック号が氷山に向かって突進しているようなものだ」と例えた。その上で、放置すれば「日本国債の格付けに影響が生じかねず、日本経済全体にも大きな影響が出る」と警鐘を鳴らした。

矢野氏は寄稿について麻生太郎前財務相に了解を得たという。鈴木俊一財務相は8日の閣議後記者会見で、「今までの政府方針を否定するようなものではなく、中身が問題というような思いはない」と語った。

矢野康治氏矢野康治氏

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース 財政 日本