都心、消えたシェア自転車=地震で帰宅困難者利用か―大災害時「まず安全確保を」

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7日深夜に首都圏を襲った地震では、電車の運転見合わせで帰宅困難者が続出する中、自転車を共同利用する「シェアサイクル」の利用が東京都心部で急増していた。緊急の帰宅手段として使われたとみられるが、都の担当者は「巨大災害直後の移動は控えて」と注意点も指摘する。

NTTドコモの子会社「ドコモ・バイクシェア」(東京)はサービスを全国展開し、都内では連携する11区に約870カ所のポート(自転車置き場)を設け、電動アシスト付き自転車約9200台を提供している。同社によると、7日午後10時41分の地震発生以降、JRの運転見合わせが相次いだ千代田区や港区など都心部での利用が急増。ほとんどのポートで利用可能台数が「0台」になり、自転車の多くは江東区や大田区など住宅地で返却されていた。

担当者は「動きが落ち着くはずの夜の時間帯に都心の自転車が一斉になくなるのは珍しい」と話し、帰宅困難者が利用したとみている。同社は支援策として、発生時から8日午前5時までの利用開始分は延長料金を無料にする措置を講じた。

都内在住の30代女性は電車で帰宅中に地震が起き、乗換駅で足止め状態に。自宅まで徒歩1時間の距離があり、この日初めて利用登録したシェア自転車を使った。「緊急時の足として使う発想はこれまでなかったが、とても便利だった。もっと利用範囲が広がれば」と話す。

ただ、注意点もある。東京都総合防災部で帰宅困難者対策を担当する萩原健課長は、災害時の有用性を認める一方、「東日本大震災のような大規模災害の場合はむやみに移動しないのが原則。まず安全を確保し情報収集に努めてほしい」と語る。ドコモ社も同様の見解で、道路状況を判断して利用するよう呼び掛けている。

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