選挙制度の在り方議論を=大島理森衆院議長インタビュー

政治・外交

―衆院の小選挙区と比例代表の重複立候補の見直しなど、選挙制度改革にどう取り組むべきか。

小選挙区で敗退した人が違う場面で当選するという在り方に、選挙そのものに対する緊張感と信頼、信任が得られるのかという思いを持ってきたのは事実だ。国勢調査の速報値に基づいて、1票の格差と定数是正の問題を処理する事態が来年出てくる。せっかくの機会だから、衆院の選挙制度、国会の在り方を議論してほしい。

―苦しいときに支えとなった信念は。

国民の付託を受けているという責任感を自分自身に絶えず問い掛けてきた。「寛(かん)にして栗(りつ)」。最後は決然とし、寛容だけではいけない。最後は自己責任によって決し、人のせいにしない。

―与野党間の調整で心掛けたことは。

初めから相手の主張を色眼鏡で見ないようにする努力をすることだ。「われわれも聞かなければならないな」という点を冷静に受け止め、それを生かす姿勢で対応してきたつもりだ。(自民党国対委員長時代は)自民党のためという前提と同時に、国民のためということも考えていく。衆院議長としては、立法府としての権威、信頼を守るという観点から意見を聞く。

―新しい時代の政治家に伝えたいことは。

誇りは持っていいが、おごるなかれ。絶えず自分の後ろに国民の支えと目が存在している。そのことだけは絶対に忘れないでほしい。少なくとも10年ぐらい先に社会をどのようにしたいかという思いだけは持ってほしい。

―岸田政権に期待することは。

(岸田文雄首相の)所信表明演説で非常に印象に残った言葉が二つある。「分配」と「対話」だ。今の多様な時代に「対話」を通じて国民の声を包摂するという思いを込めて言ったと思う。ぜひそのことを実行してほしい。政策において「成長と分配」ということを言っている。これも岸田カラーが出てくるのではないか。

―衆院選後、安定的な皇位継承に向け、どのような議論を求めるか。

わが国の皇室制度は、国民の共感と敬意と長い歴史の上に立って存在している。国民の総意を探し、つくるのは国会だ。冷静に静謐(せいひつ)な環境の中で、ぜひ各党、各会派でよく話し合って、(有識者会議の)報告を基本にしながら合意点を探してほしい。

◇大島理森氏(おおしま・ただもり)慶大法卒。自民党国対委員長、党幹事長、党副総裁、衆院議長など。青森2区、当選12回。75歳。

インタビューに答える大島理森衆院議長=8日、東京都千代田区インタビューに答える大島理森衆院議長=8日、東京都千代田区

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