住宅ローンや投信、垣根なく販売=スマホ金融後押し、11月に新制度―金融庁

経済・ビジネス

住宅ローンや投資信託、保険など異なる分野の商品を一つの資格で取り扱える「金融サービス仲介業」制度が11月1日に始まる。銀行や保険といった業態ごとに分かれていた登録制度の垣根をなくして一本化。利用者にとっては、スマートフォンのアプリから多様な金融商品を簡単に選べるようになるなど便利になる。ITなど異業種の参入も加速し、サービス競争が激しくなりそうだ。

デジタル化の進展で、金融サービスはスマホアプリを通じた利用が普及している。ただ、これまでは登録制度が業態ごとに縦割りで、複数のサービスを提供したい業者には負担が重く、利用者にとっても、商品比較などがしづらく不便だった。

新制度では、例えばオンライン販売モールの運営会社が金融サービス仲介業の資格を取得するだけで、商品に損害保険を付けたり、出品企業に融資を仲介したりすることができる。「オンライン保険代理店での投信の販売」「百貨店のクレジットカード窓口での保険、投信の販売」など横断的なサービスも容易になりそうだ。金融庁幹部は「消費者がワンストップでさまざまな金融商品を比較、購入しやすくなる」と期待する。

これまで仲介業者は、顧客保護の観点でそれぞれの金融機関から個別に勧誘方法やパンフレットを使った説明について細かく指導を受ける必要があった。新制度では同一分野でも複数の金融機関のサービスを仲介しやすくなる。一方、生命保険は最大1000万円などと扱えるサービスに上限を設け、複雑な説明を必要としないものに限定する。

金融業者、IT企業などは制度開始を前に、日本金融サービス仲介業協会を今年4月に設立。自主規制団体の役割を担い、業界やサービスの透明性拡大、多様化を後押ししたい考えだ。中村仁会長は「(新制度で)多くの企業が参入できるようになれば、消費者にとって金融が身近になる」とみている。

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース 金融・証券 新サービス 日本