日本は石炭火力全廃を=気候ネットワーク・平田仁子氏

政治・外交

環境分野のノーベル賞とも呼ばれる米財団の「ゴールドマン環境賞」に今年選ばれたNPO法人「気候ネットワーク」の平田仁子理事は、3日までに時事通信のインタビューに応じた。英グラスゴーで開かれている国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で、温暖化の原因となる石炭火力発電の廃止がテーマとなっていることを踏まえ、日本政府に全廃を求めた。主なやりとりは次の通り。

―COP26で各国はどんな結果をまとめるべきか。

温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」は、産業革命前からの気温上昇を1.5度に抑える目標を掲げている。この実現を不可能にしないため、各国が決意を示し、その道筋を付けることが期待される。日本も排出が多い国の一つで、世界の国々と共に積極的に貢献することが求められている。

―議長国の英国は、先進国に対して2030年までに、途上国には40年までに石炭火力を廃止することを呼び掛けている。

当然必要な呼び掛けだ。そのスピードで先進国が石炭火力をやめなくてはいけないことは、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)や国際エネルギー機関(IEA)が示しており、科学に基づいている。

―日本の石炭火力に関する方針をどう見るか。

石炭火力を廃止する方向性すら出さず、いつまでにやめるという話に乗る気配もない。そこに向き合わずに気候変動をどうやって防ぐのか。1.5度目標の達成に向け、石炭火力を全廃すべきだ。

―すでに世界の気温は1度超も上がっている。温暖化を止める希望は残っているか。

IPCCの報告書は幸いなことに「まだできる」と言っている。ただ、各国の今の取り組みの延長では、早々に可能性は閉ざされる。COP26は、国を超えて力を結集する本当に大事な時だ。

インタビューに答えるNPO法人「気候ネットワーク」の平田仁子理事=10月18日、東京都中央区インタビューに答えるNPO法人「気候ネットワーク」の平田仁子理事=10月18日、東京都中央区

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