次世代へ「つないでいきたい」=御巣鷹、遺族ら慰霊登山―日航機墜落事故37年

社会

520人が犠牲となった日航ジャンボ機墜落事故は12日、発生から37年を迎えた。現場となった群馬県上野村の「御巣鷹の尾根」では、朝から遺族らが犠牲者の墓標に祈りをささげる慰霊登山を行った。新型コロナウイルス感染拡大などの影響で、同日夕の追悼慰霊式は3年連続で規模を縮小して行われた。

高齢化した遺族の中には、コロナ禍も重なり登山を断念した人も多かった。事故で叔父の加藤博幸さん=当時(21)=を亡くした小林弘樹さん(37)=東京都世田谷区=は、長男の直人ちゃん(4)を連れて登山。「登ってね、とは言わないが、自分のように自然に毎年登るようになってほしい」と次の世代への継承に期待した。

祖父の昭司さん=当時(50)=を亡くした若本崚さん(30)=神奈川県大和市=は、生後3カ月の長男湖凪ちゃんを抱っこひもで抱えて山道を歩いた。「(湖凪ちゃんに)この日この場所に来る意味を少しずつ伝え、しっかりとつないでいきたい」と誓った。

墜落現場に建つ「昇魂之碑」前では12日午前、多くの子供たちがシャボン玉を飛ばして犠牲者を弔った。

コロナ禍などの影響で、11~13日の慰霊登山は遺族らに限り、時間も制限して行われている。12日に登山した遺族は49家族150人で、コロナ禍前の半数程度にとどまった。

12日夕の追悼慰霊式は、御巣鷹の尾根の麓にある「慰霊の園」で、今年も村関係者が中心となって行われた。参加できない遺族らのため、墜落時間の午後6時56分にろうそくをともして黙とうをささげる様子はインターネットで中継された。

日本航空の赤坂祐二社長は12日午前に御巣鷹の尾根に登り、昇魂之碑に献花。追悼慰霊式後に取材に応じ、将来も事故を振り返り、「教訓を引き出していくことは非常に重要だ」と風化防止を誓った。

日航ジャンボ機墜落事故37年の追悼慰霊式で、犠牲者を悼むろうそくに点火する群馬県上野村の黒沢八郎村長=12日午後、上野村の「慰霊の園」日航ジャンボ機墜落事故37年の追悼慰霊式で、犠牲者を悼むろうそくに点火する群馬県上野村の黒沢八郎村長=12日午後、上野村の「慰霊の園」

日航ジャンボ機墜落事故の現場にある「昇魂之碑」の前で手を合わせる遺族ら=12日午前、群馬県上野村日航ジャンボ機墜落事故の現場にある「昇魂之碑」の前で手を合わせる遺族ら=12日午前、群馬県上野村

日航ジャンボ機墜落事故の現場にある「昇魂之碑」の前でシャボン玉を飛ばし、犠牲者を弔う子どもたち=12日午前、群馬県上野村日航ジャンボ機墜落事故の現場にある「昇魂之碑」の前でシャボン玉を飛ばし、犠牲者を弔う子どもたち=12日午前、群馬県上野村

「御巣鷹の尾根」にある「昇魂之碑」の前で手を合わせる日本航空の赤坂祐二社長(右)=12日午前、群馬県上野村「御巣鷹の尾根」にある「昇魂之碑」の前で手を合わせる日本航空の赤坂祐二社長(右)=12日午前、群馬県上野村

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