今年度歳出、139兆円に膨張=電気・ガス料金の負担軽減―補正予算案を閣議決定

政治・外交

政府は8日の持ち回り閣議で、電気・ガス料金など物価高への対応を柱とする総合経済対策を盛り込んだ2022年度第2次補正予算案を決定した。一般会計の歳出総額は28兆9222億円。経済対策の関係経費は29兆861億円に上る。既存経費は1兆円超減額したが、当初予算を合わせた22年度の歳出総額は139兆2196億円に膨張した。予算案は今国会に提出し、成立を目指す。

鈴木俊一財務相は、補正予算案決定を受けて記者会見し「国民の命、暮らしを守るため、危機に必要な財政出動はちゅうちょ(すること)なくしなければならない」と強調。「物価高への対応と日本経済の再生に全力で当たり、持続的な経済成長の実現を図る」と述べた。

歳入面では、3兆1240億円の税収の上振れを見込むが、経済対策の財源確保のため22兆8520億円の国債を追加発行。このうち20兆3760億円が赤字国債、2兆4760億円が建設国債で、財政状況は一段と悪化する。

経済対策は「物価高騰・賃上げへの取り組み」や「円安を生かした地域の『稼ぐ力』の回復・強化」、「『新しい資本主義』の加速」などで構成。ウクライナ危機による世界的なエネルギー価格の高騰で上昇する電気や都市ガス料金、ガソリンなど燃料費の負担軽減に、6兆円超を投じる。インバウンド(訪日外国人旅行者)需要復活のための観光業支援や、液化天然ガス(LNG)など重要物資の供給網強化、出産・子育て支援なども盛り込んだ。

今年度の税収は68兆3590億円と、21年度(67兆379億円)を上回り、過去最高を見込む。だが、歳出の大幅増を受けて、国債の新規発行額は1次補正後の39兆6269億円から62兆4789億円に拡大する見通しだ。

国会の事前審議を経ずに政府の裁量で支出できるため巨額計上への批判が出ている予備費は、新設のウクライナ情勢経済緊急対応予備費(1兆円)を含めて4兆7400億円を計上した。

補正予算案編成に伴い、財政投融資計画に1兆210億円を追加。日本政策投資銀行や国際協力銀行などを通じ、エネルギー価格高騰の影響を受ける企業や、優れた技術を持つ企業の海外進出を支援する。

衆院予算委員会に臨む岸田文雄首相(右)と鈴木俊一財務相=10月18日、国会内衆院予算委員会に臨む岸田文雄首相(右)と鈴木俊一財務相=10月18日、国会内

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