ロシア非難の首脳宣言採択=「他の見解」併記、分断反映―危機下のG20サミット閉幕

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【ヌサドゥア(インドネシア・バリ島)時事】インドネシアのバリ島・ヌサドゥアで開かれた20カ国・地域首脳会議(G20サミット)は16日、2日間の討議をまとめた首脳宣言を採択し閉幕した。G20メンバーのロシアが2月にウクライナに侵攻して以降初めてのサミットで、宣言は「大多数のメンバーがウクライナでの戦争を強く非難した」と明記した一方、「他の見解や異なる評価もあった」とロシアの主張を反映したとみられる表現も盛り込んだ。

侵攻が続く危機下で開かれたG20サミットは、ロシアの主張も併記する形で首脳宣言の見送りを回避したが、ロシアに対する政治的な立場の違いで参加国の分断が深いことも示した。

議長国インドネシアのジョコ大統領は閉幕後の記者会見で「われわれは戦争を止めなければならない」と訴えた。宣言は「今日が戦争の時代であってはならない」とした上で、紛争を外交で解決する重要性を指摘。「核兵器の使用や脅しは容認できない」と強調した。

日本から出席した岸田文雄首相は記者団に「核の威嚇や使用は人類に対する敵対行為であり、最大限の強い表現で盛り込むべきであることを日本から特に強く働き掛けた」と述べ、来年5月に広島市で開く先進7カ国(G7)首脳会議の議論へつながる「大きな一歩だ」と評価した。

宣言は「大多数の国がウクライナでの戦争がインフレ率上昇や供給網の混乱、食料・エネルギー不安の高まりなどを通じて世界経済を悪化させていると強調した」と表明。食料・エネルギー安全保障の強化へ行動することも打ち出した。

首脳宣言が採択された20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の閉会式=16日午後、インドネシア・バリ島(代表撮影・時事)首脳宣言が採択された20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の閉会式=16日午後、インドネシア・バリ島(代表撮影・時事)

記者会見する20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の議長国インドネシアのジョコ大統領=16日、インドネシア・バリ島(EPA時事)記者会見する20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の議長国インドネシアのジョコ大統領=16日、インドネシア・バリ島(EPA時事)

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