政府、資産所得倍増計画を決定=NISA拡充、新興投資10兆円

経済・ビジネス

政府は28日、「新しい資本主義実現会議」(議長・岸田文雄首相)を首相官邸で開き、資産所得倍増やスタートアップ(新興企業)育成に向けた計画を決定した。資産所得倍増は、少額投資非課税制度(NISA)の恒久化や非課税期間の無期限化が柱。新興企業育成では、国内の投資額を5年間で10兆円規模に拡大する目標を掲げた。

資産所得倍増と新興企業育成はともに、岸田政権が看板政策「新しい資本主義」で掲げた、成長と分配の好循環の実現に向けた目玉政策だ。岸田首相は会合で「『分厚い中間層』を形成する上で、家計の賃金所得に加え、金融資産所得を拡大することは大切だ」と訴えた。

ただ、岸田首相が1年前の自民党総裁選で掲げた令和版「所得倍増」から後退した印象は否めない。首相はNISA拡充などを通じて投資経験者を増やすことで、「資産運用収入そのものの倍増を見据える」と強調するが、足元の物価高で家計が苦境に陥る中、投資に回す資金を確保するためには、賃上げの実現が不可欠となりそうだ。

「新しい資本主義実現会議」で発言する岸田文雄首相(手前から3人目)=28日午後、首相官邸「新しい資本主義実現会議」で発言する岸田文雄首相(手前から3人目)=28日午後、首相官邸

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