犠牲者9人の冥福祈る=遺族ら「伝え続ける」―笹子トンネル事故10年・山梨
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中央自動車道笹子トンネル(山梨県)で天井板が崩落し男女9人が死亡した事故は2日、発生から10年を迎えた。遺族らは発生時刻の午前8時3分に合わせて現場近くで黙とうをささげ、犠牲者の冥福を祈った。
同県大月市の中央道下り線初狩パーキングエリア(PA)では、トンネルを管理する中日本高速道路(名古屋市)主催の追悼慰霊式が開かれ、遺族や同社幹部ら約60人が参列した。
同社の小室俊二社長は「事故後に入社した社員が3割を超えた。教訓を次の世代に伝え高速道路の安全性向上という永遠の課題に全力で取り組む」と語った。
亡くなった石川友梨さん=当時(28)=の父信一さん(73)は「いまだに信じられない。娘たちの命が奪われた原因を知りたい」と小室社長らに訴えた。
息子の森重之さん=同(27)=を失った父和之さん(71)は「不条理な事故が繰り返される原因の一つは忘れてしまうこと。伝え続けていくしかない」と力を込めた。
笹子トンネル事故の現場付近に設置された慰霊碑の前で手を合わせる遺族=2日午前、山梨県大月市(代表撮影)
笹子トンネル事故の慰霊碑に献花する遺族=2日午前、山梨県大月市(代表撮影)
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