放出開始「春から夏ごろ」=東電福島第1原発の処理水―政府

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東京電力福島第1原発の敷地内にたまり続ける処理水を巡り、政府は13日の関係閣僚会議で、海へ放出し始める時期を「今年春から夏ごろ」とすると確認した。風評被害防止や賠償についての行動計画も改定し、創設する500億円の基金で影響を受ける漁業者を支援する方針を盛り込んだ。

政府は、処理水の海洋放出を決定した2021年4月の基本方針で、「2年程度後に開始する」とのめどを示していた。西村康稔経済産業相は会議後の記者会見で、「工事はおおむねスケジュール通りに進んでいる」と述べた。海底トンネルなどの設備工事完了後、原子力規制委員会による使用前検査や国際原子力機関(IAEA)の安全性評価を経て、放出する方針だ。

漁業者支援では、長期にわたる処理水の海洋放出の影響を乗り越え、持続可能な漁業を実現するため、新たな漁場の開拓や燃料コスト削減のための取り組みを後押しする。政府は「関係者の理解なしには、いかなる処分も行わない」と約束した経緯がある。放出開始には漁業者ら地元関係者の理解を得られるかが課題だ。松野博一官房長官は会議で「理解醸成の取り組みが進展してきた」との見方を示した。

廃炉作業が進められている東京電力福島第1原子力発電所=2021年2月14日、福島県廃炉作業が進められている東京電力福島第1原子力発電所=2021年2月14日、福島県

東京電力福島第1原発の処理水に関する関係閣僚会議で発言する松野博一官房長官(左から2人目)=13日、首相官邸東京電力福島第1原発の処理水に関する関係閣僚会議で発言する松野博一官房長官(左から2人目)=13日、首相官邸

記者団の取材に応じる東京電力ホールディングス(HD)の小早川智明社長=13日、首相官邸記者団の取材に応じる東京電力ホールディングス(HD)の小早川智明社長=13日、首相官邸

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