TOB制度見直しへ=市場内取引も義務化検討―金融審

社会

金融庁の金融審議会(首相の諮問機関)は2日、企業買収などの際に実施されるTOB(株式公開買い付け)制度の見直しに向けた議論を始めた。現在、金融商品取引法は3分の1超の株式を市場外で取得する場合、買い手側に買い付け期間や価格などの公開を義務付けているが、対象を市場内の取引にも広げる方向で検討する。企業買収における取引の透明性を高めるのが狙い。

制度の大幅な見直しは、ライブドアが立ち会い外市場での取引を中心にニッポン放送の株式を取得したことを機に改正された2006年以来となる。

出席した委員からは「少数株主の利益に配慮した制度になっているか検討を進めてほしい」「前回の改正時から経済実態が変わっているので、見直しは適切だ」といった意見が出た。

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