日野町事件で特別抗告=「死後再審」決定に不服―大阪高検
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滋賀県日野町で1984年、酒店経営の女性が殺害され金庫が奪われた「日野町事件」で、大阪高検は6日、強盗殺人罪で無期懲役が確定し、服役中に病死した阪原弘・元受刑者=当時(75)=の再審開始を認めた大阪高裁決定を不服として、最高裁に特別抗告した。
高裁決定が確定していれば、無期懲役か死刑判決が確定した戦後の事件で初めて「死後再審」開始が決まるはずだった。
阪原元受刑者は捜査段階で自白したが、公判では無罪を主張。最高裁で無期懲役が確定し、再審請求中の2011年に病死した。
遺族が申し立てた第2次再審請求で、大津地裁は18年に再審開始を決定。大阪高裁も先月27日、「確定判決の事実認定に合理的な疑いが生じた」と地裁決定を支持し、検察側の即時抗告を棄却していた。
大阪高検の小弓場文彦次席検事は「今回の決定は承服しがたく、特別抗告を申し立て、適正な判断を求めることとした」と説明。一方、弁護団の伊賀興一団長は「全く理由のない引き延ばし以外の何ものでもなく、怒りがこみ上げている。特別抗告を棄却させるために奮闘する」とのコメントを出した。
第2次再審請求の即時抗告審のため、大阪高裁に入る原告団ら=2月27日、大阪市北区
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