株、一時500円安=米銀破綻、円急伸133円台後半―東京市場

経済・ビジネス

13日午前の東京株式市場は、米国で相次いだ銀行の経営破綻や為替の円高が嫌気され、幅広い銘柄で売りが出た。日経平均株価の下げ幅は一時前週末比500円を超え、2万8000円を割り込んだ。午前の終値は437円90銭安の2万7706円07銭。

東証プライム市場では、銀行株や輸出株を中心に9割以上の銘柄が下落。市場では「ひとまず株価の下振れはやむを得ないが、米国の当局は俊敏に対応している。個別銀行の限定的事案と明らかになれば市場は落ち着きを取り戻すのではないか」(大手証券)との見方があった。

一方、東京外国為替市場の円相場は、1ドル=133円台後半に急伸。米国の銀行破綻や失業率の悪化を背景に、米景気後退を懸念したリスク回避の円買い・ドル売りが加速した。正午現在は133円83~85銭と2円58銭の円高・ドル安。

市場では「米景気の先行きに対する警戒感が急速に広がり、安全資産とされる円やスイスフランが買われた」(別の大手証券)との声が聞かれた。

東京債券市場では、長期金利の指標となる新発10年物国債の流通利回りが一時、0.330%に急低下(債券価格は急上昇)した。昨年12月20日以来、約3カ月ぶりの低水準。安全資産とされる日本国債に投資資金が流入した。

1ドル=133円台を付けた円相場と下落した日経平均株価を示すモニター=13日午前、東京都中央区1ドル=133円台を付けた円相場と下落した日経平均株価を示すモニター=13日午前、東京都中央区

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