公正な経済秩序を議論=APEC貿易相会合が開幕
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【デトロイト時事】日米中ロなど21カ国・地域が参加するアジア太平洋経済協力会議(APEC)貿易相会合が25日、米ミシガン州デトロイトで開幕した。初日の討議では、自由で公正な経済秩序の構築などを議論。不透明な貿易慣行を取る中国の措置などで、域内の自由貿易体制が揺らいでいることが念頭にある。
日本から出席した西村康稔経済産業相は会合で、不透明な貿易慣行の是正を含む公正な経済秩序の形成や機能不全に陥っている世界貿易機関(WTO)の改革の必要性を訴えた。
会合では、国有企業を優遇する産業補助金が公正な競争環境を阻害するとして、懸念を示す複数の意見が出た。
APEC議長国の米国は共同声明採択を目指して調整を続けている。ただ、先進7カ国(G7)が19~21日に開催した首脳会議(広島サミット)で、ウクライナ侵攻を続けるロシアへの経済制裁強化や鉱物資源の中国依存の低減をにらんだサプライチェーン(供給網)構築を掲げたことに、中ロは反発。日米など先進国と中ロの対立が影を落とし、昨年5月の貿易相会合に続いて声明が見送りとなる可能性もある。
開幕したアジア太平洋経済協力会議(APEC)貿易相会合=25日、米ミシガン州デトロイト
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