財務省の公文書開示認めず=森友問題、赤木さん妻敗訴―大阪地裁
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森友学園への国有地売却を巡る財務省の公文書改ざん問題で、同省が検察に任意提出した文書を開示しないのは違法として、自殺した同省近畿財務局赤木俊夫さん=当時(54)=の妻雅子さん(52)が不開示決定の取り消しを求めた訴訟の判決が14日、大阪地裁であった。徳地淳裁判長は文書の存否も明らかにしなかった同省の対応を適法と認め、請求を棄却した。原告側は控訴する方針。
雅子さんは2021年、俊夫さんの上司が改ざんを指示した経緯などが記されているとして、財務省と近畿財務局が検察に任意提出した関係行政文書の開示を請求した。しかし、同省などは「公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼす恐れがある」として、対象文書の存否も明らかにせず不開示決定をした。
判決で徳地裁判長は「対象文書の存否を明らかにすれば、検察に任意提出したかどうかが推知され、文書名などから捜査対象や手法が推知される恐れがある」と指摘。原告側の訴えを認めると「将来の事件捜査で罪証隠滅などの支障が及ぶ恐れがある」と結論付け、開示を認めなかった。
法廷で判決文が読み上げられる最中、雅子さんが椅子から崩れ落ち、代理人の弁護士らに介抱される一幕もあった。判決後、雅子さんは「あまりにひどい判決。ショックで耳に膜が掛かったようになった」とのコメントを出した。
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