特殊詐欺件数、過去15年で最悪=架空料金請求が大幅増―海外拠点摘発は69人・警察庁

社会

2023年の特殊詐欺の認知件数が前年比8.3%増の1万9033件に上り、過去15年間で最悪となったことが8日、警察庁のまとめ(暫定値)で分かった。04年の2万5667件をピークに減少していたが、11年から増加傾向にある。被害額は19.0%増の約441.2億円。7年ぶりに400億円台となった。

手口別に見ると、「架空料金請求型」が75.8%増の5136件と大幅に増加した。中でも多いのが、ウイルスに感染したとする虚偽の警告をパソコンに表示させ、復旧名目で金銭を要求する「サポート名目詐欺」。架空料金請求型の4割を占めた。

警察庁はサポート詐欺が増えた背景として、犯人側にとっての効率の良さを指摘する。偽の警告にだまされて復旧を求める被害者側から電話がかかってくるため、オレオレ詐欺のように不特定多数に電話をかける必要がない。犯行グループの拠点の多くは海外にあり、摘発のハードルも高いという。

架空料金請求型での金銭のやりとりは、コンビニなどで電子マネーを購入させる場合が多い。特に「Appleギフトカード」の悪用例が急増しており、警察庁はアップル社やコンビニに被害防止への協力を呼び掛けている。

特殊詐欺全体の摘発件数は前年比8.7%増の7219件、摘発人数は1.7%増の2499人だった。うち海外拠点のグループを日本に移送したのは69人で、統計を取り始めた19年以降で最多を記録した。

警視庁青梅署で行われた特殊詐欺被害防止イベント=2023年12月警視庁青梅署で行われた特殊詐欺被害防止イベント=2023年12月

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