中村日銀審議委員:物価「2%に届かない可能性」=25年度以降、個人消費低迷懸念

経済・ビジネス

日銀の中村豊明審議委員は6日、札幌市で講演し、生鮮食品を除く消費者物価の先行きについて「2025年度以降は2%に届かない可能性がある」との見解を示した。賃上げ率ほど家計の可処分所得が伸びず、個人消費が低迷することなどを懸念した。

4月公表の最新の景気予測「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、25、26年度の政策委員見通しの中央値はそれぞれ1.9%となっている。

中村委員は、「持続的な経済成長には所得から支出への前向きな循環メカニズムが強まっていく必要がある」と主張。ただ、足元の賃上げは人材係留目的との声も聞かれているとして「私自身は賃上げの持続性に確信を持てていない」と述べ、実質個人消費のプラス転換の状況を注視していく考えを示した。

日銀は3月の金融政策決定会合でマイナス金利解除に踏み切った。中村委員は中小企業の業績回復の遅れを理由に反対票を投じていたが、足元のデータでは中小企業の業績が向上する見通しであることなどを踏まえ、「当面は現状の政策維持が妥当と考えている」と述べた。(了)

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