差別根絶へ基本合意書締結=国と原告側、定期的に協議―強制不妊

社会

旧優生保護法に基づく強制不妊手術などを巡り、訴訟の原告側と国は30日、手術を強いられた人の被害回復や、差別の根絶に向け取り組む事項をまとめた基本合意書を締結した。原告側と関係各省庁が定期的に協議し、具体的な施策を検討する。

基本合意書は全国原告団と弁護団、支援団体「優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会」、加藤鮎子こども政策担当相の4者で締結した。

加藤氏は調印式で「全ての国民が相互に人格と個性を尊重しながら共生する社会の実現に向けて、政府として全力を尽くす」と述べた。原告団を代表して調印した飯塚淳子さん(仮名、70代)は「基本合意が優生思想や障害者への差別のない社会をつくる一歩になる。優生保護法の被害者や障害者の声をたくさん聴いてください」と語った。

強制不妊手術などを巡る被害回復と差別根絶に向けた基本合意書に調印し、被害者らに謝罪する加藤鮎子こども政策担当相(奥中央)ら=30日午後、東京・霞が関のこども家庭庁強制不妊手術などを巡る被害回復と差別根絶に向けた基本合意書に調印し、被害者らに謝罪する加藤鮎子こども政策担当相(奥中央)ら=30日午後、東京・霞が関のこども家庭庁

強制不妊手術などを巡る被害回復と差別根絶に向けた基本合意書調印式で、発言する加藤鮎子こども政策担当相=30日午後、東京・霞が関のこども家庭庁強制不妊手術などを巡る被害回復と差別根絶に向けた基本合意書調印式で、発言する加藤鮎子こども政策担当相=30日午後、東京・霞が関のこども家庭庁

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