羽田衝突炎上で再現実験=第2回中間報告公表―運輸安全委
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羽田空港で昨年1月、日本航空と海上保安庁の航空機が衝突炎上した事故で、運輸安全委員会は25日、調査の中間報告書にあたる「第2回経過報告」を公表した。中部空港で今年3月、事故と同型の海保機を滑走路上に置き、着陸しようとする航空機からの見え方を確認する再現実験を行ったことを明らかにした。
報告書などによると、実験は事故当日と同様、月明かりのない夜間に実施。国土交通省の飛行検査機と、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の実験用ヘリコプターが、複数回ゴーアラウンド(着陸やり直し)しながら、海保機を撮影した。
安全委によると、羽田空港は夜間も利用が多いことから、構造の似た中部空港で実施。衝突した日航機は大型のエアバスA350型機だったが、海保機により近づける小型機で実験した。
日航機が衝突直前まで、滑走路上に停止していた海保機を認識していなかった要因について、安全委は昨年12月に公表した1回目の中間報告書で、海保機の灯火が滑走路に埋め込まれた灯火と同じ白色だった点を挙げた。日航機の機長らの認識を分析するため、大規模な検証を行ったという。
安全委は今後、事故前の海保機内のやりとりの状況や、羽田空港の管制塔での業務体制なども詳しく分析。学識経験者らに意見を求める「意見聴取会」を開催した上で、最終報告書を公表する予定だが、時期は未定という。
衝突炎上事故は昨年1月2日午後5時47分ごろ発生。海保機に乗っていた6人のうち機長を除く5人が死亡した。日航機の乗客乗員379人は脱出し、17人が重軽傷を負った。
海上保安庁の航空機と衝突した日本航空機=2024年1月3日、東京・羽田空港
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